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超私的なささっと読めるブログ。読書編

時間がない人の為に個人的な解説、解釈を簡単に書いています。

『悲しみのイレーヌ』の感想を一言で言うと、「長い時間をかけて読んだのに、」

はい今日は

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悲しみのイレーヌ」の超私的な解説、解釈を言っていきます。

 

 

星10個中、7個

 

 

この本を読んで

タイトルで書いた通り、「長い時間をかけて読んだのに」です。

本当にその通りなんですよね。詳しい理由は後述します。

 

確かにどんでん返しですよ。でも、はっきり言ってこういうトリックは好かないです。

何故なら、重みがないからです。小説ってページを積み重ねていくものですよ。それをこんな風な形にすると、上手いなという技法にしか目がいきません。よって、内容よりも技法を覚えてしまいます。

 

「悲しみのイレーヌ」

あぁ、あのどんでん返しの作品か。的な。

 

ちょっと勿体無いなと思いましたね。読者の一瞬の快楽の為に、こんな長編を書いたんですから。後に語られていく様な作品ではないと、断言できます。

 

でもこれを逆から見ると、一瞬の快楽が好きな方はとても面白い作品なんでしょう。

それがどんでん返しの、醍醐味ですからね。

 

 

簡単なあらすじ

警官のカミーユはある日、陰惨な殺人現場を目にします。その犯人を探しているうちに、また同じ様な殺人が起こります。共通点を見つけたカミーユは、犯人に近づいて行くのだが、、、

 

 

このブログに出てくる登場人物

カミーユ=婚約者イレーヌと、ラブラブな送っている。

 

マレヴィルカミーユの部下。

 

・ビュイッソン=ル・マタン紙の記者

 

 

この本をお勧めしたい人

・最後の最後で、物語をひっくり返して欲しい人。もしくは単純に、不可解な事件の謎を追求したい人です。

 

 

 

 

 

この下ネタバレあり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解説、解釈

結局、小説模倣殺人の犯人は、ビュイッソンでした。

第一部のそれは、全てビュイッソンが書いた小説だったのです。

 

読者はそれを読まされていたんですね。

何だそりゃ(笑)

 

個人的には「ダレンシャン」を思い出しましたね。

だいぶ昔に読んだだけなので、記憶はおぼろげです。でも手法的には、本書と似ていたんじゃないでしょうか。

 

本の内容がフィクションなのか、現実なのかが分からなくなるという点で。

その点では、素晴らしい技法だなと感じずにはいられませんでした。ちょこちょこっとラストを変えただけの、なんちゃってどんでん返しとは訳が違いましたから。

 

しかし、「長い時間をかけて読んだ」感は否めませんでした。

作者の妄想の犯人に、つき合わさせてられていたんですから。少し詳しく書きます。

 

第一部の内容は、言うならばマレヴィルの言伝で構成されたストーリーなんです。

マレヴィルはビュイッソンから金を受け取り、情報を提供していました。

 

と言う事は、第一部の内容は本当の事をばかりを書いている訳じゃないのです。だからタイトルで書いた様に、「長い時間をかけて読んだのに」になるんです。

もっとも第一部の内容通りに、マレヴィルは犯行をしていくのですが、、、

 

それがこの著書の全てなんです。

私が常々、残念と言っているのは、何もトリックに騙されたからではないんです。

ただ単に、私は真実の話を読みたかったからなんです。カミーユが謎の小説模倣犯を捕まえる話が。

 

 

超私的メモ

そしてそこに、小さな、いまだ判然としな人形のものが、両手を大きく広げて磔にされていてた

作中の最後の一文ですね。これでイレーヌが死んだと伝えているのに、感動するのは私だけでしょうか?イレーヌと断定してないながらも、イレーヌと分かりますから。もっともイレーヌの場所を掴んでいて、救出する為に行っているのですから、イレーヌじゃない訳がありません。それでもこの一文に、ぐっと惹かれましたね。

わざと焦点をボカしています。そこが良かったですね。

 

他にも、この一文で終わるってのがいいです。

普通、その無残な姿のイレーヌを見て、カミーユがどんな表情をするのかが気になる所です。

でもそれを敢えて書かない事により、読者にもカミーユの心情を共有しようと考えたのでしょう。素晴らしいですね。

 

 

今日はそんな感じです

それじゃ